コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとは、自社のビジネスのターゲットとなる顧客に役に立つコンテンツを提供することで、最終的に自社製品やサービスの販売につなげるマーケティング手法のことです。
コンテンツマーケティングは、いわゆる広告や宣伝とは違って、直接的に商品やサービスを売り込みません。顧客かこちらに来るのを待つイメージです。
ターゲットとなる顧客の課題やニーズを解決するようなコンテンツを提供することで、顧客の行動・課題解決を支援することで、最終的に自社商品やサービスの販売につなげることを目的としています。
これがコンテンツマーケティングの基本的な考え方です。
「もしよかったら、このコンテンツを置いておくので使ってください」という感覚で、顧客にそっとコンテンツを提供するイメージです。
コンテンツマーケティングのコンテンツ
コンテンツとは、カタログやWebページ、メールマガジンやホワイトペーパ、小冊子やセミナー・展示会などが該当します。
コンテンツの例を以下にいくつか紹介します。
・導入事例
製品やサービスを導入してくれたお客様にインタビューなどを行い、コンテンツ化したものです。お客様との関係が良好でなければ作ず、制作数のコントロールができない分、コンテンツとしてさまざまな価値があります。BtoBでは必須のコンテンツです。
・ホワイトペーパー
製品やサービスの詳細な情報や、業界の調査レポート、顧客の課題解決に役立つヒントなど公開します。ダウンロード用の資料としても使えるほか、セミナー資料やコラム記事などにも転用できます。
・セミナー
製品やサービスの活用方法や、業界の最新動向、専門家による講演やワークショップなどさまざまな形態があります。顧客の反応をダイレクトに感じることができることが魅力です。
・動画
製品やサービスの紹介や、業界のトレンドや動向、顧客の課題解決に役立つノウハウや情報などを、動画で視覚的にわかりやすく伝えます。
コンテンツというと、Webコンテンツの話によりがちです。実際にはセミナー・展示会や小冊子など、顧客の課題解決に役立つものであれば、それらはすべてコンテンツです。アナログ、デジタルの両方を活用することで、顧客との接点を最大化することができます。
顧客に役立つコンテンツを提供することが重要
コンテンツマーケティングは、ターゲットとなる顧客の課題やニーズを解決するためのコンテンツを提供することで、信頼関係を築き、最終的に自社商品やサービスの販売につなげることを目的としています。
例えば、製造業で機械部品を販売している企業の場合、機械部品の種類や特徴、選び方、設計や製造方法に関するコンテンツを提供するイメージです。
この場合コンテンツは、機械部品に関する知識やノウハウを提供するとともに、機械部品の製造や設計に悩みを抱えている顧客の検討コストの軽減や課題解決の役に立ちます。
一見すると販売に余計な手間をかけているように見えますが、「コンテンツは繰り返し使える」とすると、どうでしょうか。
さらに、このコンテンツがあることによって、見込み顧客を集めることができたり、”知見のある企業”として、1次選定に残りやすくなるというメリットがあります。
このようにコンテンツは顧客の検討コストを削減したり、課題やニーズを解決するのに活用され、結果として集客や商談獲得、認知度向上などの効果が期待できるようになります。
BtoBに活用できるコンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングは、BtoC向けのイメージがあるかもしれませんが、BtoBにおいてもコンテンツマーケティングは有効な手法です。
BtoBとは「Business to Business」の略で企業間取引のことを指します。BtoBでは「人とのつながり・人脈」の影響力は大きく、ゆえに対面での営業活動が重要視されてきました。
しかし、顧客の世代交代やテクノロジーの普及により、昔ほど顧客から対面営業を求められない/必要とされない時代へと変わりつつあります。
この変化に対応するためには従来の対面式の営業活動に加えて、デジタル面からの営業活動を行うことが有効になります。この手段の一つがコンテンツマーケティングです。
ターゲットとなる顧客のニーズを理解した上で、価値あるコンテンツを継続的に提供することで、新規商談や製品認知機会の獲得を可能にします。言い換えれば、デジタル版の営業担当として機能してくれます。
もし、BtoBの事業で「新規商談獲得ができていない」「製品認知がされていない」などの課題があるなら、課題解決手段として一考の価値があります。
BtoB事業でコンテンツマーケティングに取り組むメリット
BtoB事業でコンテンツマーケティングに取り組むメリットには、以下のようなものがあります。
・広告よりも費用対効果が高い
Web広告は一回きりですが、コンテンツマーケティングは、一度作成したコンテンツを継続的に活用できます。このため、中長期的に高い費用対効果が期待できます。
・顧客との信頼関係やブランディングに有効
顧客の課題やニーズを解決するようなコンテンツを提供することで、顧客との信頼関係強化や企業ブランドイメージを構築しやすくなります。
・新規商談の獲得
コンテンツマーケティングでは、顧客の検討プロセスやニーズに合わせてコンテンツを配信することができます。潜在顧客や見込み顧客だけでなく、既存顧客との接点を増やせるため、結果として新規商談や商機を得やすくなります。
BtoB分野におけるコンテンツマーケティングの取り組み事例
国内のBtoBでコンテンツマーケティングに力をいれている企業は多くありますが、とくに力をいれている企業としては「キーエンス」「三菱電機」「オムロン」などが有名です。
・キーエンス
技術や顧客課題をテーマにしたサイトを増やし、顧客接点を最大化しています。匠のコンテンツマーケティングです。ひとつひとつのコンテンツが詳しく丁寧に書かれており、顧客の課題やニーズに響く内容になっています。
・パナソニック
制御機器(FA:ファクトリーオートメーション)のサイト。既存顧客が商品を探しやすいようにサイトを構成しつつ、初心者向けのコラムや、基礎知識などの教育コンテンツを充実させています。
・オムロン
「知る・学ぶ」のカテゴリでは、基礎技術や活用事例がたくさんあり、図解も多く新人研修にも使えるぐらいよくできています。FAQなども顧客にとって役立つコンテンツの代表です。
各社とも、顧客視点でさまざまなコンテンツを公開しています。どのようなコンテンツを、どれぐらい、どのように活用しているかなどコンテンツマーケティングの取り組みは見るだけでも参考になります。
BtoB事業におけるコンテンツマーケティングの成功事例
この事例は私がとある事業に携わったときの話です。その事業はBtoBの製造業には必須の業務でこれに関するソリューションを展開していましたが、大規模な展示会へ出展しても新規商談獲得ができないという課題がありました。
そこで私は既存の企業ホームページを使ったコンテンツマーケティングを企画。2年半の取り組みで、毎年出展していた大規模な展示会の10倍以上の商談を獲得できる仕組みを構築することができました。この成果がよかったので、以後展示会への出展をしなくても良くなりました。
ちなみに、このプロジェクトから私が離れて数年たった後、偶然この事業の営業課長と会話する機会がありました。そのときの会話によると、ほぼWebサイトのメンテナンスしない状態でも新規商談獲得ができているそうで、全社で取り組みたいというお話をされていました。
コンテンツマーケティングを成功させるポイント
BtoC、BtoBとわずコンテンツマーケティングを成功させるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
・ターゲットを明確にする
コンテンツマーケティングを成功させるためには、まずターゲットを明確にすることが重要です。BtoBの場合は業種・業界などを絞り込みます。そして、業界に関するニーズや課題を理解した上で、ターゲットに価値あるコンテンツを提供する必要があります。
・コンテンツの質を高める
コンテンツマーケティングでは、コンテンツの質が重要です。量があっても中身がなければコンテンツを作っても意味はありません。価値あるコンテンツを提供するためには、顧客を理解し、コンテンツの質を高める必要があります。当然ですが、コンテンツの質の良し悪しをきめるのは顧客です。
・継続的にコンテンツを配信する
コンテンツマーケティングも継続的な取り組みが重要です。継続は力なり。塵も積もれば山となる。山となったら、目立ちやすくなりますし、競合他社が模倣しようとも簡単にはできません。一方で途中でやめてしまうと、逆にブランドイメージを損ねる可能性があります。
営業機能としてのコンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングは、ターゲットとなる顧客のニーズを理解し、価値あるコンテンツを継続的に提供することで、効果的なマーケティングを実現できる手法です。
BtoBにおいても、自社の製品やサービスを顧客に知ってもらうための有効な手段です。とくに、デジタル面からの営業機能として役立ちます。
もし、従来からのWeb広告や展示会で、新規商談の獲得ができなくなってきた、なかなか集客ができないと感じている場合、一度検討してみることをお勧めします。
コンテンツマーケティングの仕組みづくりには時間がかかります。実行可能性があるなら、小さく、早めに取り組むことが成功のポイントです。
関連項目